外部記憶

取り残されたオルガンを教会まで運ぶ。
ガラガラ‥ガーラガーラ‥。
十字架を背負うがごとく、
こうしておれの旅行が終わった、気がした。


それから30日へ向けての練習。
歌えていたはずのものが歌えない。
そんな現状も受け容れない訳にはなるまい。



演奏旅行(6日目)
もう『○日目』とか書くのやめようか。
自信がない。
あんだけ感動してきたのになぁ‥儚いなぁ。


しおりにはリスボン市内見学とある。
昼食は中華レストランとある。
覚えている。
本来行くはずだったその店は、
我ら一行が着く3分前だかに、
○○省の抜き打ち検査が入った。
白衣の集団に店を占拠され、
用意してあっただろう料理はゴミ箱へ。
かわいそうに‥。
で、急遽他の店を探すこととなり、
近くの中華レストランで昼食をとる。
ここの店こそが、『棚からぼた餅』
バイトっぽい人が呼び出されてたみたい。
他人事とはおもえねぇ
あれっすよ、「今から来れる人、急募」ですよ。
キッチンは戦場だったに違いない。


海沿いの公園に行ってビラ配って、
航海の安全を祈る砦を見た。名前忘れた。
夕日時に来たかったな‥ちょい残念。


それからジェロニモ修道院でリハ→本番。
ここがまた‥壮大、荘厳、神聖、ハンパねぇ。
こんなとこで演奏会、信じられねぇ。
ナチュラルハーィテーンショーン。
中庭とか陽当たっててすんごぃ気持ちよさそう。
彫刻も見事だし、洗練されてる。
この声が聞こえるかっ!?でした。


夜にライトアップされるとまたこれが綺麗。
昼もおいしい、夜もおいしい、にくいなこのっ。
バスの車窓から眺める夜景も、1万ユーロだ。